［ 1980 GIBSON ］
ギブソン・ソリッド・エレクトリック・ギターの中で最も成功したモデルと言えば、多くの人はレスポール・モデルをイメージするだろう。
レスポールといっても、LP モデル / スタンダード、LP カスタム、LP デラックス、LP ジュニアなどいくつものバリエーションがある。
ここで紹介する1980年のギブソン・カタログには、あまり知られていないレスポール・ファミリーが紹介されている。
今回は「レスポール・アーティスト」と「レスポール・アーティザン」という珍しいレスポール・モデルを紹介しよう。
Les Paul Artist
写真の「レスポール・アーティスト」が登場したのは、ギブソンがナッシュヴィルに工場の移転を開始した４年後の1979年。
68年にレスポール・スタンダードが再発売されると、レスポールは70年代のロック・シーンの中で中核を成すモデルとして人気を博した。
LP アーティストはそういった状況を背景に、LP カスタムを上回る機能性と華やかさを持ったバリエーション・モデルとして企画された。
メイプル/ウォルナットによる５ピース・ネック、フィギュアド・メイプル・トップのマルチバウンド・ボディ、アクティブ回路のアッセンブリと３つのミニスイッチ、ピックアップ・セレクターを採用し、それまでのモデルにはない多彩なサウンド作りを可能にしたが、82年に生産が完了した。
Les Paul Artisan
「レスポール・アーティザン」は1976年に登場した。
アーティザン（職人）というネーミングが示すように、ビルダー達の遊び心を感じさせる豪華で華やかな高級モデルとして登場。
フィンガーボードやヘッドストックには、マザーオブ・パールの華やかなインレイが一面に施されているのが印象的だ。
カタログはデュアル・ピックアップ仕様だが、３PU仕様もラインナップされていた。
ゴールドのチューンOマチック・ブリッジにはファインチューナーがセットされている。
1982年に生産が完了し、出荷数が少ない希少なレスポール・ファミリーとしても知られている。
80年のカタログには、この他にもLP スタンダード 80 エリート、LP スタンダード 80、LP プロデラックスなどのレアなモデルが紹介されている。
このカタログには掲載されていないが、実はレスポール・ファミリーには驚くほどのバリエーションがある。レスポールと名のつく主なモデルを挙げてみると…。
・LP 25th アニヴァーサリー
・LP 30th アニヴァーサリー
・LP 40th アニヴァーサリー
・LP 52 ゴールドトップ・リイシュー
・LP 54 オックスブラッド
・LP 55
・LP 60 コルベット
・LP 63 コルベット・スティングレイ
・LP アニヴァーサリー
・LP アクシス
・LP バンタム・エリート
・LP BFG
・LP クラス 5
・LP クラシック
・LP クラシック P-90
・LP クラシック・プラス
・LP カスタム 54
・LP カスタム 20th アニヴァーサリー
・LP カスタム 25th アニヴァーサリー
・LP カスタム 35th アニヴァーサリー
・LP カスタム・ブラック・ビューティ 57
・LP カスタム・ブラック・ビューティ 82
・LP カスタム 400
・LP カスタム・メイプル・フィンガーボード
・LP カスタム・プラス
・LP カスタム・ライト
・LP カスタム 25
・LP ダーク・ファイアー
・LP DC プロ
・LP DC スタンダード
・LP エレガント
・LP GT
・LP HD.6X プロ
・LP ヘリテイジ 80
・LP ジュニア・ダブル・カッタウェイ
・LP カラマズー
・LP コリーナ
・LP マホガニー・カスタム
・LP ミュージック・リング
・LP オールド・ヒッコリー
・LP パーソナル
・LP プロフェッショナル
・LP プッシュ・トーン
・LP レコーディング
・LP リイシュー
・LP SG
・LP シグネチャー
・LP SM
・LP スマートウッド
・LP スペシャル・ダブル・カッタウェイ
・LP スポットライト・スペシャル
・LP スタジオ
・LP スタジオ・ライト
・LP スーパー・カスタム
・LP スプリーム
・LP ウルトラ
・LP ヴードゥー
・LP XPL
・LP ベース
・LP デラックス・プラス・ベース
・LP ダブル・カット・ベース
・LP シグネチャー（ベース）
・LP スマートウッド・ベース
・LP スペシャル・ベース
・LP スタンダード・ベース
など数えきれないほどのバリエーションがある。
細かなモデルまで挙げていったら、この数倍はあるだろう。