1957 GIBSON Les Paul Model

ギブソン・レスポール・モデルは、1952年に登場して以来、1958年にサンバースト・フィニッシュが採用されるまでの間は、ゴールド・フィニッシュがレギュラー・カラーだった。
その間ブリッジやテイルピースなど3度のモデルチェンジが行われたが、最後のモデルチェンジが1957年に採用されたハムバッキング・ピックアップの搭載だった。
これにより、レスポール・モデルはサウンドも含めフィニッシュ以外は最終形となった。
そのため、57年製のハムバッカー・モデルは人気があり、このモデルに拘っているギタリストもいる。
しかし、僅か1年ほどでサンバースト・モデルへと移行したため、生産された数はかなり数が少ない。

 ボディはサンバースト・モデルと同じくマホガニーの上にメイプルの2ピーストップが貼られている。
しかし、サンバースト・モデルのようにセンター・2ピースではない。
ゴールドカラーは、塗料の中に含まれるパウダー状の金属粉によるものだが、汗等のよりその金属粉が酸化することで徐々に緑色に変化してくる。
写真のギターはそれがほとんど見受けられず、また大きなキズ等もない、極めて良いコンディションの製品である。

 57年に導入されたハムバッキング・ピックアップは通常PAFと呼ばれている。
このニックネームはピッククアップ本体の裏に貼られている黒いシールがその由来であるが、写真は初期の製品であるためまだそのシールが貼られていない。
ジャーマンシルバーにニッケルメッキを施したピックアップ・カバーは、外来ノイズを遮断するとともに、トーンにも影響を与えるため、素材が厳選された。

 翌1958年、ボディトップに鮮やかなチェリーサンバースト・フィニッッシュが採用され、レスポール神話の第2章が幕を明けた。

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