1956 GRETSCH White Falcon #6136

グレッチのホワイト・ファルコンは、1950年代に登場したグレッチのフラッグシップ・モデルであると同時に、当時アメリカン・ギターの最高峰であり、最も美しいモデルであった。
17インチの大型シングルカット・フルボディは雪のように白く、全体にゴールド・スパークルのバインディングが施されている。
ヘッドストックのバーチカルロゴとトラスロッドカバーにもゴールドスパークルが使用され、グレッチらしい華やかさを演出している。
フィンガーボードにはエングレイブされたハンプト・ブロック・ポジションが採用され、メタルパーツにはゴールゴメッキが施されるなど、これ以上ない豪華な仕様で1954年のNAMMショーで発表された。

 写真は、1956年に製作されたホワイト・ファルコン。
スケールは、#6120(24-3/4”)やテネシアン、カントリー・ジェントルマン(24-1/2”)よりも長い25-1/2”が採用されている。
初期の製品は、ディアルモンド社のアジャスタブル・シングルコイル・ピックアップを2つ搭載していた。
このピックアップはポールピースと対になっているネジを回転させると、ポールピースが一緒に上・下する構造になっている。
写真の製品には、フィルタートロン・ハムバッキング・ピックアップが搭載されている。ブリッジはメリタ・シンクロソニックを搭載。
これは工具を使用すること無くイントネーション調整ができるという機能的ブリッジで、1951年から59年までの製品に採用された。
透明のピックガードの裏側に鷹がはばたくイラストとブランド名が彫込まれ、その上からゴールドで塗装されている。

 ホワイトファルコンは50年代に幾度かマイナーチェンジされ、60年代になるとダブルカッタウェイ・モデルも登場したが、シングルカット・モデルの方が人気がある。

Special Thanks :「Player」、MAC GALLERY