1976 GIBSON The Les Paul

前コラムで、1969年に登場したギブソンの最上位モデル、サイテーションを紹介した。
続いて紹介するのは、サイテーションのソリッド・ギター・バージョンとも言える、「ザ・レスポール」という超豪華モデル。
1976に登場したザ・レスポールは、レスポール・ファミリーの最上位モデルというよりも、全てのエレクトリック・ソリッド・ギターを上回る特別な存在として企画された。
当時の価格はレスポール・スタンダードの約3倍という高価な設定だったにも関わらず、製作に極めて手間と時間が掛かり、僅か3年ほどで生産は完了し、ギブソンを代表するレア・モデルとなった。

 ボディのトップとバックには美しい杢目のフィギュアド・メイプルが使用され、バインディング、スイッチプレート、スイッチノブ、ピックアップ・エスカッション、ピックガード、コントロールノブ、バックパネル、ジャックプレートなど、通常のプラスティック製ではなくハカランダなどの銘木を使用した専用木製パーツが採用されている。
しかも、ジャックプレートとコントロールノブに関しては、割れを防止する目的で金属の補強も成されている。
可変範囲の広いワイドトラベル・チューン O マチック・ブリッジとテンション・アジャスタブル・テイルピースがセットで採用され、金属パーツにはゴールドメッキが施されている。

 ネックは杢目のハッキリ出た1ピースのメイプル材が使用され、通常ミミとよばれるヘッドの左右に取り付けられる部分は見られない。
ヘッド裏側には、パール製で楕円形のプレートにこのモデル専用のシリアルナンバーと、完成した日付けが記されている。

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