2016年11月12日(土)に御茶ノ水楽器センター2F イベント・スペースにてKuboty スペシャル・ギター・クリニックを開催しました。日本を代表するメロディック・ハードコア・バンド TOTALFAT のギタリストとして圧倒的なテクニックとセンスで知られる Kuboty氏。当日は熱い生演奏とトーク(こちらもセンス抜群!)でギターの魅力を存分に伝えてくださいました。

クリニック当日、Kuboty氏はJacksonのRRVERNiE BALL MUSIC MANのMajestyGretschのG6139-CB (White Falconのセンターブロック仕様)と、普段愛用しているギターとアンプをお持込みしてくださいました。ファンの方はすでにご存知だと思いますが、大のメタル好きのKuboty氏は「Jacksonを弾くので…」と自作のジャケットまで持参! 開演早々、Jacksonで熱い演奏を繰り広げてくれました。

Kuboty氏のJackson RRVはピックアップがフロント・ポジションが「Humbucker From Hell」、リア・ポジションが「Steve’s Special」と、どちらもディマジオ製のピックアップに交換されています。この組み合わせが絶妙なバランスで、とても気に入っているとの事でした。

Kuboty氏が愛用しているJacksonのRRVとERNiE BALL MUSIC MANのMajestyには、どちらも「スルーネック構造」という共通点があります。 ネックとボディが一体となるスルーネック構造は他のジョイント構造に比べ、サスティンが伸びる低音が出る、といった音響面の特徴と共に、ハイポジションでのフィンガリングが非常に楽という演奏面のメリットがあります。これは構造上、ヒール部を滑らかに加工できる為です。Kuboty氏のハイテクニカルな演奏を支える非常に重要な要素であると思います。
下の動画ではKuboty氏のJackson RRVモデルに対する想いとピッキングハーモニクス奏法の解説をご覧いただけます!

Kuboty氏がクリニックの中で2番目に手にとったのは、上でお話しした2つのモデルとは異なるセットネック構造のGretsch。Kuboty氏がGretschを愛用している理由はずばり、「サウンド」。愛用モデルは「G6139-CB」というセンターブロック仕様のホワイトファルコン。Gretsch独自のスプルース材を使用したブロックがボディの内部に入っており、豊かな箱鳴りと、芯のあるサウンドを両立させたモデルです。深い歪みをかけても、濁らない輝きあるサウンドを聴かせてくれました。

ギターの練習について語るところでは、「クリーン・サウンドと歪ませたサウンドの両方での練習が必要」とライブを意識したプロ視点でのレクチャーがとても印象的でした。ミュートを意識して、サウンドをコントロールする為にはアンプを使用しての練習が不可欠です。そんな中でKuboty氏も楽屋で使用しているというBlackstarの小型アンプ FLY3の紹介がございました。 スマートフォンや音楽プレイヤーを繋いで一緒に音を出すこともでき、驚異的な高音質で練習をすることができます。

ちなみにKuboty氏のギターに張られているのはERNiE BALLの弦です。ゲージは 使用するギターによって、10-46または11-48で使い分けているとのこと。
クリニックの中ではASSORT PACKを用いて、Electric Slinky、Classic Slinky、Cobalt Slinky、M-Steel Electric Slinkyという4種類の弦の説明もございました。

Electric Slinkyは、もうド定番のエレキ弦でKuboty氏も一番使用している弦とのこと。手に入りやすく、”迷ったらこれ!”という安心感があります。
Classic SlinkyはERNiE BALLが弦を発売した当初の素材であるピュア・ニッケルを使用し、ロックンロールやロカビリー系のサウンドにマッチする弦です。
Cobalt Slinkyは巻き弦にコバルト素材を配合し、新素材のエレキ弦として話題を呼んだことも記憶に新しいERNiE BALLの新機軸です。Kuboty氏いわく、「すごくブライトでハイの伸びも良い!」との事で、Kuboty氏はGretschには、絶対このCobalt Slinkyを使用しているとの事。
M-Steel Electric Slinkyは上のCobalt Slinkyよりも、さらにコバルト含有量を増やしプレーン弦にもハード・スティールを用いたERNiE BALLの最新のエレキ弦です。よりパワフルでへヴィなサウンドが作りたい方におススメのアイテムです。

弦によってサウンドは本当に変わります。たとえば、「ハイがもう少し足りない…」とか「ローがもうちょっと出てくれれば…」なんて悩みは弦で解消されることも多いので是非、いろいろと試してみてください!

Kuboty氏がぞっこんのギターがERNiE BALL MUSIC MANから発売されているMajesty。 現代の技術が盛り込まれたMajestyは多彩なサウンド・ヴァリエーションと、圧倒的なプレイアヴィリティを特徴としたモダニズム・エレクトリックギターです。へヴィなサウンドはもちろん、ピエゾ・ピックアップやタップ機能を搭載することで、繊細なトーンまで変幻自在のサウンドを放ちます。

いかがでしたか?
スーパープレイと随所に織り交ぜてくるジョークで魅了された、あっという間の2時間でした。 目を輝かせて演奏する姿がとても印象的で、ギター・キッズのヒーローとしての風格が眩しかったです。
ご来場いただいたお客様、そして素晴らしいお時間を提供してくださったKuboty氏、本当にありがとうございました。
御茶ノ水楽器センターでは今後も音楽が好きな方、楽器が好きな方に楽しんでいただけるイベントを催していく予定です。
御茶ノ水楽器センターの公式twitterアカウントでも情報を発信しておりますので、そちらも是非チェックしてみてください。

Kuboty
1981年5月20日生まれ
12歳から独学でギターを始める。 慶応義塾大学法学部政治学科を2004年に卒業。 同年、TOTALFATに加入し2010年にキューンレコード(現キューンミュージック)からメジャーデビューし、2015にUK.プロジェクトに移籍。 年間100本以上のライブを行い、音楽フェスにも多数出演。 作家としてはベイビーレイズJAPANやボーカロイドVA「IA/03 -VISION-」に楽曲提供をしており、 ギタリストとしてORANGE RANGE等の楽曲に参加している。

■TOTALFAT OFFICIAL WEB SITE