50年代のストラトキャスターを代表するモデルとして知られる、1957年製の製品を紹介しよう。
1981年に、フェンダー社が初めてストラトのヴィンテージ・リイシューを発売する際、そのモデルとなったのが57年製だった。

 57年製の特徴として広く知られているのが、Vネックもしくはトライアングル・ネックと呼ばれる三角に近いネックグリップ。
ネックの幅は以前から変更されていないが、56年タイプの両側の肉付きを削り落とすことで、56年製より細いネックに感じられる。
これはエリック・クラプトンが好むネックグリップとしても知られ、彼のシグネチャー・モデルにも近いグリップが採用されている。

 三角ネックというと、ストラトの50年代後期特有のデザインだと思っている人が多いが、そうではない。
ギブソンやマーティン、エピフォンなどを含む1920年代から40年代までの様々なブランドのギターの多くに三角ネックが採用されていた。
ストラトがこのグリップを採用したのは、他のブランドがラウンド・グリップに移行し始めた50年代後期である。

 57年製の製品には、“-” や “0” から始まるシリアルナンバーが使用されている製品もある。

 写真は極めてコンディションが良く、紛失することが多いトレモロのカバーも装着されている。

 ヴィンテージ・ストラトを象徴する1957年製。
Vネック・グリップが大きな特徴となる。

 ストラトキャスターのボディは板材を表と裏から加工したものだが、美しいカーブを描いている。

 ポッティング・キャパシタの使用はこの57年まで。
コンデンサはコーネルデュブリアー社製。

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