1963年に生産された、フェンダー・ストラトキャスターの特徴を紹介しよう。
前年にネックがスラブボードからラウンドボードへと仕様変更され、63年はその仕様を引き継いで生産されたが、他の年代と比べてファットなネックグリップの製品が多い。
また、ボディ中央の黄色が濃いのも特徴のひとつで、杢目が潰れる傾向がある。
写真のギターはピックガードが3プライの11点止めだが、この年の途中からピックガードの左上から二つ目の止めネジの位置が移動した(写真は移動する前の製品)。
ボディの正面や裏に施されていたコンター加工が、50年代の製品と比べるとだいぶ小さくなっているのもこの年代の以降の特徴である。
54年のデビュー年は4桁でスタートしたシリアルナンバーだが、63年初頭で5桁までが終了した。
その後は6桁にはならず、数字の頭に「L-」を付けたLシリーズと呼ばれる5桁のシリアルナンバーで再スタートした。
ギターケースのカバリングが、ブラウントーレックスからクリームカラーのホワイトトーレックスに変更されたのも1963年で、1年ほど使用され、翌64年にブラックトーレックスに変更された。
ボディの3トーン・サンバーストの中央の黄色の色が濃い製品が多く、杢目が潰れる傾向にある。
スプリングキャビティに書かれたボディデイト。
63年を最後にボディデイトは書かれなくなる。
表のエルボーコンターもバックコンターも、50年代の製品と比べるとだいぶ小さくなっている。
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